『道徳』の授業
来年度から小学校で教科化されるそうです
19日に参加した『次世代に伝えたい横浜空襲体験談』でお話をしてくださった芦沢さんは教師をされていたとうことで、来年度から小学校で教科化される『道徳』の授業に使われる教科書の展示会に参加されたそうです。
ある教科書に載る内容を少し紹介してくれたのですが、
「ちょっと、どういうものかな」と、考えさせられたのは、
『かぼちゃのつるが』という、国語の教科書に載っていた詩があります。
『かぼちゃのつるが』
原田直友かぼちゃのつるがはい上がり
はい上がり
葉をひろげ
葉をひろげ
はい上がり
葉をひろげ
細い先は
竹をしっかりにぎって
屋根の上に
はい上がり
短くなった竹の上に
はい上がり
小さなその先たんは
いっせいに
赤子のような手を開いて
ああ 今
空をつかもうとしている
生命力にあふれた かぼちゃのつるの様子が伝わってきます。
ぐんぐんと上に伸び上がり、空をつかもうとしている様が想像できます。
それが、、、
『かぼちゃのつる』とは、みんなの忠告をきかず好き放題につるを伸ばしたかぼちゃ君が、最後にトラックにひかれて痛い思いをするという1年生向けのお話教材です。
「わがままは、いけないよ。みんなの話をきこうね」というお話ですが、はたして7歳の子に理解できるか疑問ですし、精一杯成長しようとがんばるかぼちゃに失礼な話です。
本当に、どうしてこう風に作られちゃうのかなと驚き、寂しい気持ちになりました。
教科書展示会に寄せられた意見にも、
『かぼちゃのつる』は、もっと違う教材があるのではないか。無理を感じる。畑でかぼちゃを育てているいるものとして。
『道徳』、
社会生活を営む上で、ひとりひとりが守るべき行為の規準。
自分の良心によって、善を行い悪を行わないこと。
かぼちゃは、別に、好き放題につるを伸ばしているわけではないし、
植物であり、生きている訳です。
道徳が教科化されるのは、良いことかなと思いますが、
内容によっては、「どういうものなのかな??」と、考えてしまいました。
かぼちゃといえば、明日は冬至。
今日、ゆずを買って、かぼちゃも買ってきました。
スーパーで、かぼちゃを手に取った時、
色んな思いがめぐりました。