朗読劇『遠き夏の日』に行ってきました!!

故石田信之さんの原作・脚本の『遠き夏の日』を見ることができて感激いたしました?

桜の季節になると大勢の花見客でごった返す目黒川のほとりにある『キンケロ・シアター』。
この『キンケロ・シアター』とは、故愛川欽也さんが建てた劇場で、劇場名は愛川欽也さんの「キンキン」、うつみ宮土理さんの「ケロンパ」という夫婦のニックネームから取られています。
こじんまりとした劇場で、とても居心地のいい空間を作ってくれているなと、愛川欽也さんとうつみ宮土理さんのこだわりと愛情を感じ取れました。

チケットをもぎるときに、係の方から「どなたを見に来ましたか?」との問いが。
「石田信之さんが原作ということで見に来ました。戦争に関する朗読劇だということも関心があったので。」と。

朗読劇の内容は鹿児島から沖縄に向け飛び立っていった特攻隊兵たちのお話でした。

いつ聞いても、このお話には胸がジーンと熱くなり、身体の奥底からこみ上げてくるものがあります。

主人公 特攻隊兵である関口保を演じた川崎麻世さん。
関口保を取り巻く女性たち。。。
お世話になった食堂の女将さん、そして恋仲になる少女、なかなか母と呼ぶことができなかった継母。

その女性たちの願いは叶わず、沖縄の空に散っていった特攻隊兵である関口保。

高倉健さんの映画『ホタル』でも、その食堂が出てきますけど、モデルになったのは“特攻の母”と呼ばれた鳥濱 トメさんが営んでいた「富屋食堂」。

関口保の兄役を演じた新藤栄作さんの演技に心打たれました。
出撃を間近に控えながら、継母を母と認めない弟に対して声を荒げる迫真の演技・表情。
朗読劇を超えていました。。。

継母役を演じた宮地真緒さん。
NHK連続テレビ小説『まんてん』で宇宙飛行士となった役を演じた宮地真緒さん。
『まんてん』、やる気と元気をいただいた作品で大好きでした!!

息子が飛び立ったあとに、やっとの思いで北海道から鹿児島に着いた継母。
関口保が思いをよせていた少女に預けた継母によせた手紙。
その手紙の内容に、涙・涙・涙。。。

前途有望な若人たちが戦争によって散っていったこと。
あれもやりたい、これもやりたい、この言葉を伝えたかった、いろんな思い、まだ死にたくない、もっともっと生きたい。
どんな思いで、どんな気持ちで空に飛び立ったのでしょう。。。

そういう若人がいたことを決して忘れていけないということ。。。
まだ、74年前のことです。

セリフの端々で、故石田信之さんを思い出されるものがありました。
川崎麻世さん演じる関口保の言葉の中で「心は鏡のごとく」。

関口保が思いをよせていた少女が年を重ねてお遍路参りをしているとき出会った青年が、「光男って言うんだ。光る男って書くんだよ。」など。

石田信之さんといえば”ミラーマン”。
「心は鏡のごとく」、「光る男って書くんだよ」
『キンケロ・シアター』のどこかで、「僕のことだよ」って、あの素敵な笑顔で微笑んでいるような気がしました。

舞台終了してから、川崎麻世さんが「皆さん、写真を撮ってもいいですよ〜」と言ってくれたんです!!
ありがとうございます?

第二部の日野美歌さんのアコースティックライブのことは、またの機会に書きたいと思っています。

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