NHKドキュメンタリー 『生と死に向き合った105年~追悼・日野原重明さん~』
7月18日に亡くなられた医師の日野原重明さんを偲んだ番組をみました。
7月23日のお昼に放送された「生と死に向き合った105年 ~追悼・日野原重明さん」を録画しておいて、仕事から帰ってから見ました。
100歳をすぎても現役の医師を続け、日本の医療改革に取り組み、医学・看護教育に尽力した日野原さん。数多くの著作や小中学生への「いのちの授業」、「新老人の会」結成など、さまざまな活動を通じて、老若男女問わず多くの人たちに健康や医療、生と死について考える機会を与えてくれました。
平成23年、100歳を迎えた際に制作された番組 NHKスペシャル「日野原重明 100歳 いのちのメッセージ」では、1年にわたってプライベートや家族に密着。精力的な活動を行う “スーパー老人” ぶりのほか、これまで知られてこなかった日野原さんの姿を記録しました。患者とのドラマ、東日本大震災の被災者との出会い。そして突然の病に倒れた最愛の妻との日々…。いのちと向き合う中で紡ぎ出される日野原さんのメッセージを、ゲストとともに振り返ります。
『命の授業』に力を注いできた日野原先生。
『命の授業』は、170回を超えたそうです。
『命の授業』での子供たちのやり取りで、
日野原先生:「君は昨日の時間がみえる?」
子供①:「みえない」
日野原先生:「あなたには明日の時間はみえる?」
子供②:「みえない」
日野原先生:「時間というのは、昨日の時間も明日の時間もさわれない。今の時間は君たち使えるでしょう。
命を持っているということは、使える時間をもっているということ。
命とは、一人一人に与えられた時間であり、その時間を自分のためだけではなく、人のために使って欲しい。」と、伝えていました。
認知症を患っていた妻の静子さん、静子さんは思い出の曲(ローレライ)を聴くと、時折反応を示すことがありました。
「どんな状態になっても、そばにいてくれること自体がわたしに生きる力を与えてくれている。」と、夫婦愛の深さに胸があつくなりました。
「エンドの時に、私に長寿を与えられたことを、神様に感謝の言葉を捧げられるようになりたい、というのが最大の希望ですね。私の祈りでもある。」
日野原先生を看取った、聖路加国際病院福井次矢院長は「静かに息を引き取りました」と話していました。
その時、きっと 神様に感謝の言葉を捧げていたのではないでしょうか。
Praying for Time