『焼き肉ドラゴン』(出演:真木よう子・井上真央・大泉洋 )の試写会に行ってきました!!
映画『焼肉ドラゴン』は鄭義信さん(劇作家・脚本家・演出家)の作による演劇作品
演劇賞を総なめにした演劇作品を鄭義信さん脚本・監督で映画化されました。
大泉洋さんが出演されているので面白くて楽しい作品かななんて 予習を全くせずに見に行ったら、在日韓国人家族の人間模様の物語でした。
1969年・1970年、大阪万博の開発・開催時代の大阪が舞台で、飛行機が爆音を立てて飛んでいる大阪国際空港横の伊丹市中村地区がモデルとなっているそうです。
今にでも倒れそうな長屋が建ち並ぶ在日韓国人たちが住む街。
父親は第二次世界大戦に従軍して左腕を失いながらホルモン屋を切り盛りしている家族思いの優しいお父さん。
見たことない俳優さんだなと見ていたら、キム・サンホさんという韓国の俳優さんでした。
設定が56歳でしたが、もうちょっと上なのかなと見ていたら、なんと実年齢は1970年生まれの47歳でした(汗)
演技がお上手でした!
ラストシーンが最高。
母親はキムチを漬けるのが上手だけど、すぐに感情的になるところが玉にキズな芯の強い家族思いのお母さん。
お母さんも韓国の女優イ・ジョンウンさんです。
設定が42歳でしたが、こちらは1969年生まれの48歳でした。
そうすると、この映画の設定の時代(1969年・1970年)に2人は生まれたんですね。
なんとも不思議なご縁なのでしょう。
住んでいるところが国有地であり立ち退きを迫られた時に、この土地は醤油屋の佐藤さんから買って自分の土地であることを主張し、市役所の職員にお父さんが「戦争でなくした腕を帰せ」で叫ぶシーンがあったのですが、どの国でも時代でもいつも弱いところにしわ寄せがきてしまい、戦争の爪痕は戦争が終わってもずっと苦悩は引き続き残っていくんだなと悲しく悔しい気持ちになりました。
辛いことを考えていても仕方がない。
「たとえ昨日がどんなでも、
明日はきっとえぇ日になる。」
会場のあちらこちらから、ドッと笑いが起こったり、鼻をすする音が聞こえてきました。
映画『焼き肉ドラゴン』は、6月22日(金)に公開されます。