鴨下全生さん、ローマ教皇との面会を契機に実名でいじめの実態を伝えていく姿に感動
福島原発事故により故郷をあとにし、転校先で”いじめ”にあったそうです
なぜ、災害により被害にあった人が”いじめ”にあわなければならないのかと、いつもこの『理不尽な社会』に疑問を持っています。
誰しも、好きで被害にあったわけではありません。
地震が、いわゆる東日本大震災がおきてしまい、故郷を追われる形になったというのに。
「大変だったね」と優しく接することが本来のことなのに。
戦争のときもそうです。
国がおこした戦争で、親を亡くし犠牲になった子どもたちは戦争孤児となり、戦争孤児ということを隠して生きていかなければならなかったなんて、本当におかしなことです。
戦争で両親を亡くされて、「大変だったね、苦労したけど生きていられてよかったね」と声をかけてあげるのが筋ってものじゃないのでしょうか。
その時代に生きていないので世間知らずと言われるかもしれません。
誰しも、好き好んでその状態になったわけではないのに、なんで、隠して生きていかなければいけないというのが、どうしても理不尽に思えてならないのです。
鴨下全生(まつき)さんも、自分を隠して生きていくことに、「自分が許せず、心が砕け散りそう」になったと話しています。
小学校の転校先で、「福島から変なヤツがきた。あいつの触った物に触れると手が腐る」と”いじめ”にあい、中学からは私立校に通い、福島から来たことを隠すように振る舞ったそうです。
”いじめ”からは解放された一方、別の問題で苦しむことに。。。
福島を隠すのは、自分の大部分を隠して生きているということにならないかと。
苦しい思いを「ローマ教皇に相談してはどうか」と支援団体のメンバーに提案され、心の中の葛藤や『理不尽な社会』のことを手紙にしたためました。
ローマ教皇から返事が届き、なんと、信徒面会行事の招待状が届いたというのです。
なんと、なんと、なんとも素晴らしい!!???
今年(2019年)3月、バチカンのサンピエトロ広場でローマ教皇フランシスコと対面することができたそうです。
大感動!! 涙・涙・涙
「政府と東京電力は事故の責任を認めず、多くの福島の人が傷つき、分断され、差別されています。どうか福島に来て、人々のために祈り、励ましてください。」と、鴨下さんはローマ教皇にメッセージを読み上げました。
教皇との対面をきっかけに福島を隠さず、実名で話すようになったそうです。
「隠し事をして生きるのは もうやめると決めた」
「”いじめ”や原発など、理不尽なものを生み出す社会の仕組みを変えていきたい」と。
鴨下さんの願いが届きそうで嬉しくなっています!
ローマ教皇は、11月23日〜26日に38年ぶりに日本に来日するそうです。
広島、長崎にも訪れるということで、福島にも足を運んでいただけたらと願います。