関東大震災時、戦時中の”自警団””特高警察”のようで恐ろしい『自粛警察』…

文芸評論家 斎藤美奈子さんの【本音のコラム】を読んで、そう感じました…

【本音のコラム】の読んで、贅沢をしている人や洋物を好んだり、キリスト教徒、思想犯、アカではないかと疑いを持たれた人が、戦前、戦時中に特高警察に捕まって牢屋に入れられ、拷問を受けたことをドラマや映画で見た場面と重なって怖くなりました。

斎藤美奈子さんのコラムには、関東大震災時も、「朝鮮人が放火した」「井戸に毒を入れた」などの流言が人々の疑心暗鬼に火をつけ、最終的には大勢の朝鮮人が自警団と称する市民の手で虐殺された、その事実を思い出そうと書いてありました。

今また、新型コロナウイルスにより緊急事態宣言が発令され、外出自粛や、3密を避けるようにと飲食店、パチンコ店やライブハウスなどの営業も自粛が求められている状況なので、営業中の店に「警察を呼びます」などの張り紙が貼られ、いわゆる『自粛警察』の動きが止まらなくなっているようです。

画像元:maidonanews.jp

他県ナンバーの車が嫌がらせを受ける、いわゆる“他県ナンバー狩り”もそうです。
外出自粛が叫ばれる中、わざわざ他県にまで遠征してくる人たちを懲らしめるために嫌がらせをするというものです。
一時期、鎌倉や湘南に他県の人がドッと押し寄せたこともあるからでしょうか。。。
それにしても、ガラスに石を投げてヒビ入れたりなんかしてはいけないことですし、これはれっきとした犯罪です。

それと、山梨県から東京に戻ったという女性の報道に特にゾッとしたと斎藤美奈子さんは書いています。

私も、NHKのニュースで女性の行動履歴をこと細かに表にして報じているのを見ましたが、いかにもコロナウイルスをバラ撒いたというふうに取れました。
ここまで詳細に報道しなくてもいいんじゃないかなって。
ニュースを見てみて、こちらまで気分が悪くなる、そんな感じになりました。

味覚障害もあり、熱も出ているというのに山梨県に帰省してしまったというのは、見ている側からすれば、「なんで?帰省するの?」となるでしょう。
これでは、この女性が悪であり、攻撃せよと言っているのと同じじゃないですか。

これでは、メディア自体も『自粛警察』なようなものです。
外出自粛が叫ばれている中、出歩いている人にカメラが向けられ、「今日はなんで?」と聞いているニュースも何度か見ましたしね。
不要不急の外出はいいんだから、いいじゃないですかあ外出したって。

なんでもかんでも監視して、自分たちが気に入らないことや、思い通りにならないことをするとバッシングを始める『自粛警察』。

本当に恐ろしいことです。
今や、ネットでなんでも調べ上げて分かってしまうことも怖いことです。
言論の自由も奪われてしまいそうです。

そういうことから差別も生まれてきますし。

人間は本当におぞましい生き物です。

見えない敵と戦っている今、敵はコロナウイルスだけでいいじゃないですか。

感染したらどうしようという恐怖は皆あるでしょうけど、医療従事者の家族の方や、感染された方の家族の方は、もっと大変な思いをなさっているのです。
なんで攻撃しなければならないのでしょう。
なんで差別するようなことをするのでしょう。

先が見えない、そして、ずっと家の中にいて、どうなってしまうのだろうと不安な気持ちが大きい時、ちょっとした音も気になるときがあります。
ましてや、大声や笑い声、子どもの泣き声、犬が吠える、バタバタ走り回る、音楽の振動、テレビの大音量ではイライラが頂点に達します。

先日起きた、隣人と その息子を刺した事件。
「部屋の中でうるさかった。我慢の限界だった」という気持ちが分かるような気がします。

“STAY HOME”でも優雅に過ごせている人ばかりではありません。
ずっと家にいるからこそ、もう少し気を使って欲しいものです。

ちょっと愚痴になってしまいましたが。。。

自警団社会にならないように、同じ過ちを繰り返さないように、過去に悲しい出来事があったことをもう一度立ち止まって思い出して欲しいです。

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