『もしも魔法が使えたら戦争孤児11人の記憶』(星野 光世著)の中学生の朗読劇に胸を打たれました
第23回2018平和のための戦争展inよこはま 特別企画1 戦争・空襲・戦後
脚本家の小山内美江子さんが実行委員長で講演もあり、女優の五大路子さんの朗読劇があるということで、かながわ県民センターに行ってきました。
横浜市立日吉台中学校演劇部の生徒さんたちの朗読劇に、なんともやるせない気持ちになりました。
人間は忘れる生き物です。
7年前の東日本大震災のことも少しずつ忘れていっています。
ましてや、73年前におきた戦争のことなどは忘れ去られ、風化しています。
それではいけないと、いろいろと調べているところです。
と、中学生が語り、戦争孤児の体験を朗読劇で語りました。
1945年6月5日の神戸大空襲でお母さんを亡くして、戦争孤児となった山田清一郎さんのお話と、1945年5月24日の空襲で父死亡、母も同年11月に病死して戦争孤児になった山本麗子さんのお話でした。
戦争のせいで、両親をなくし、家をなくして孤児になってしまったのに、世間の風当たりは「一匹、二匹」、「ばい菌の塊」「野良犬と同じ」と言われ、やっとの思いで学校に行けるようになってもいじめに合う。
山本麗子さんは静岡から東京へ徒歩できて、上野で浮浪児になり、大人から「いいところに連れて行ってあげるよ」とトラックに乗せられていったら、山奥に捨てられてしまった。(後で考えると茨城の土浦方面だったと思うとのこと)なんとか、子どもたち同士で声をかけあい、山を下り、上野へ戻れたそうです。
こんなむごいことがあったなんて。。。
弱いものがいつも犠牲になってしまいます。
本当にひどすぎます。
悲惨な記憶が、永遠に過去のものであり続けて欲しいです。
もしも魔法が使えたら、お金持ちのお嬢さまになれるよりも「お母さん、あなたに会いたい!」
五大路子さんの朗読劇『真昼の夕焼け』はまさしく演劇達者な方たちの迫力のある朗読劇でした。
横浜大空襲の悲惨さが目の前に迫ってくる感じがして、身体が硬直している状態で見ていました。
文学座の松井工さん、俳優の高井清史さん、五大路子さんの息子の大和田悠太さん、横浜夢座の伊藤はるかさんの演技は素晴らしかったです。
今年88歳で米寿を迎えた小山内美江子さんとアンネ・フランクは同じ年なんだそうです。
そういう経緯もあったからか『アンネ・フランク物語』を書かれたということで、本を購入してサインをしていただきました。